【京のこたび番外編(vol.2/全3回)】桜名所の京都洛西の地へ国宝の仏様に会いに

京都いいとこマップ(2017年3・4月号)京のこたび「大原野」編で、誌面に少ししか掲載しきれなかったものをど~んとご紹介します。京都ツウになれる情報かも!(全3回)

大原野に国宝の仏像が拝観できるお寺があります。場所は花の寺と名高い「勝持寺」のおとなり「宝菩提院願徳寺」。いまから約1300年前の白鳳時代、持統天皇の願いをもって創建されました。持統天皇は女性の帝。藤原京をつくった人物で、天武天皇の皇后です。当時の御本尊・薬師如来。現在は太秦の「広隆寺」にて安置されているそうです。

かつては京都府向日市に広大な境内がありましたが、応仁の乱などを経て荒廃が進みます。昭和に入って本堂を現地に再建。一時期、勝持寺に移していたご本尊も帰座…という経緯を持つお寺です。

↑この奥に見えるのは勝持寺の門。手前の石垣の上に「宝菩提院願徳寺」はあります。

階段をのぼってベルを鳴らし、拝観したい旨を伝えて中へ。拝観料を払い、いくつか注意事項を聞いてから御本尊を安置している建物へ入ります。

↓建物前から振り返った時の景色

内部中央には国宝の如意輪観世音菩薩半跏像。約1200年前の平安前期につくられた木造の仏像です。彩色はなく、1200年前のカヤの木の色が自然と移り変わったままの色合いをしている仏様です。漆黒ともまた違う、美しい風合いでした。心願成就・子宝授与のご利益があります。

ほかにも平安後期の仏像や江戸時代の青不動明王など、さまざまな寺宝と対峙できます。電気をつけることもできますが、薄ぐらの堂内で仏様と向かい合うのもおすすめ。

小さなお寺ですが、その歴史の重みや荘厳さをひしひしと感じる古寺です。大原野散策の折はぜひ足を運んで見てください!

【京のこたび番外編 大原野編(全3回)】
vol12017年秋にオープンする蕎麦屋のそばを食べてきました
vol2桜名所の京都洛西の地へ国宝の仏様に会いに
vol3大原野の桜2017開花状況
※掲載情報は2017年2-4月頃取材したものです

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