毎年8月22日・23日に行われる「六地蔵巡り」。これは、都の入口(旧街道)にあるお地蔵さん合計6か所を巡拝し、家内安全・無病息災を祈るというもの。すでに800年以上の歴史を持つといわれる伝統行事なんですよ。
巡拝するお地蔵さんがいらっしゃるのはこちらの6寺院です。
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・大善寺:伏見六地蔵(奈良街道)
京都市伏見区桃山町西町24
最寄り駅:JR奈良線・京阪宇治線「六地蔵」駅
・浄禅寺:鳥羽地蔵(西国街道)
京都市南区上鳥羽岩ノ本町93
最寄り駅:近鉄京都線・地下鉄烏丸線「竹田」駅
・地蔵寺:桂地蔵(丹波街道)
京都市西京区桂春日町9
最寄り駅:阪急京都線「桂」駅
・源光寺:常盤地蔵(周山街道)
京都市右京区常盤馬塚町1
最寄り駅:嵐電北野線「常盤」駅
・上善寺:鞍馬口地蔵(若狭街道)
京都市北区鞍馬口通寺町東入ル上善寺門前町338
最寄り駅:地下鉄烏丸線「鞍馬口」駅
・徳林庵:山科地蔵(東海道)
京都市山科区四ノ宮泉水町16
最寄り駅:京阪京津線「四宮」駅
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起源はさかのぼること平安時代。閻魔大王に仕えていたという「小野篁」が病で倒れ冥途に着いたとき、地蔵菩薩に出逢いました。その後、小野篁は蘇り、1本の桜の木から6体の地蔵菩薩像をつくります。そして「大善寺」に祀りました。その後、時の権力者・後白河法皇の勅命を受けた平清盛が西光法師に命じ、6体の地蔵を京都の街道の入り口にお堂を建てて一体ずつ安置させます。これが六地蔵の起源です。
さて、六地蔵巡りではどんなことをするかというと、参拝者は各寺で「お幡(おはた)」という紙のお札を授かります。それらを束ねて家の玄関に吊しておけば1年間の家内安全・無病息災といったご利益を受けることができるそうです。
今回は六地蔵のうちの「上善寺」へいってきました。市バスなら37系統「出雲路橋」が最寄りです。
今年、六角形の地蔵堂を新築した上善寺。後白河法皇もお地蔵さんを安置する際、街道口に六角堂をつくらせたんですよね。
地蔵菩薩さんと繋がる白い綱に古い「お幡」を結んでいます。
年輩の方が多いのかなと思いきや、若い人もちらほら。ツアーのように団体で巡っている人もいるようで旗を手にしたガイドツアーさんの姿も。夏休み中の子どもと一緒に来ている人、境内で出会った知人とおしゃべりしている人。お参りを通じて、いろんな人のコミュニケーションも生まれているのが印象的でした。