京都・久御山| 参拝者を笑顔にする「玉田神社」の御朱印とおもてなし

「知る人ぞ知る名所へ足をのばしたい」「そこでしか出会えない授与品や御朱印を授かりたい」――そんな旅人におすすめしたいのが、京都の久御山(くみやま)ジャンクションから約1.5キロの地に佇む「玉田神社」です。

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鳥居の先には、心おどる光景

のどかな田園風景が広がる中、背の高い木々に囲まれている「玉田神社」。その創建は、奈良に平城京が誕生した710年と伝わります。鳥居から本殿へまっすぐ続く参道には心地良い風が通り抜け、頭上では鮮やかな布が幻想的に舞い踊ります。

参道を進んだ先にある拝殿には、大きな招き猫のぬいぐるみが鎮座。また、牧場を思わせる囲いの中には、可愛らしい『うまみくじ』が並びます。

拝殿に並ぶのは、参拝者の方から譲り受けた招き猫のぬいぐるみ、手づくりいただいた季節のお飾りなど。
神社に伝わる名馬「火鎮」に由来した陶器製の『うまみくじ』。

ほかにも、ピンク色の「夢の扉」、猫や馬をモチーフにした装飾が境内のあちこちに散りばめられ、参拝者の目を楽しませてくれます。

不要のドアを譲り受けたことがきっかけとなって宮司の奥様が製作された「夢の扉」
田園風景を背景にくるくるまわるオブジェも涼やか。

こうした試みが「玉田神社」で始まったのは、2019年から約1年半かけて行われた境内の大整備事業がきっかけでした。

大整備を機に始まった、御朱印と境内装飾

本殿の改修や玉垣の整備など、境内を全面的に整えていく中で、宮司の野口さんは氏子(うじこ)さんとの会話をきっかけに、こんな想いを抱くようになります。

「改修してきれいになったお社(やしろ)には、氏子さんだけでなく、もっと多くの人にお参りに来てほしい。そうすれば、神様ももっと喜んでくださるはず」。

お話をお伺いしたのは第44代宮司の野口さん。宮司を務めるようになって37年になります。

そうした想いから始まったのが、月替わりの御朱印授与でした。

写真は2026年6月の限定御朱印。絵柄の意味はぜひ宮司さんにお尋ねを。

宮司の野口さんが自らデザインする御朱印は、まさに唯一無二。同じ月であっても翌年にはデザインを一新するため、遠方から毎月訪れるリピーターもいるほどです。「授かった御朱印を見返すと、思わずクスっと笑ってしまう」という参拝者の声もあり、野口さんは「笑顔になってもらえる御朱印になって良かった」と安堵の表情を浮かべます。

ただ、趣向を凝らした御朱印は、書き上げるまでに15分ほどかかることもあります。その待ち時間を境内で楽しく過ごしてほしいという「おもてなしの心」から、季節折々に移り変わる境内装飾が始まりました。

2026年6月中旬頃の境内の様子。手前の竹細工も奥様の手仕事によるもの。
手水舎の飾りにも注目を。

6月中旬頃からは、上半期の穢(けが)れを払い、残り半年の無事を祈る神事「夏越の祓(なごしのはらえ)」に欠かせない「茅(ち)の輪」が設置されます。一般的な材料であるカヤが手に入りにくいことから、「玉田神社」ではハーブの一種である「レモングラス」を用いて手づくりしているのが特徴。宮司の奥様が栽培されたもので、鼻を寄せると爽やかな香りがほんのり漂う、全国的にも珍しい「茅の輪」です。

2026年は7月5日まで茅の輪くぐりができます。

新たな風習「夏詣」で特別な夏を

さらに近年は、6月30日から8月31日まで「夏詣(なつもうで)」に取り組んでいます。

「夏詣」とは、「夏越の祓」で上半期の穢れを払い、残り半年の平穏無事を祈って神社仏閣を参拝しようという、東京の浅草神社が提唱した新たな日本の風習です。

「玉田神社」では夏詣期間中、限定御朱印を授与するほか、さまざまな企画を予定しています。

たとえば、7月と8月の特定日には夜間ライトアップを実施。7月下旬から8月下旬には、地元の小学生が絵付けした風鈴が拝殿前を涼やかに彩ります。さらに、かざぐるまの装飾や、『うまみくじ』の絵付け体験など、幅広い世代で楽しめる催しが目白押しです。

「玉田神社」公認キャラクター御利益戦隊「マガタマダ―」のおみくじには、夏詣限定カラーが登場する予定です。

「馬の神社」としても注目される由緒

「玉田神社」は、古くから馬にゆかりのある神社としても信仰されてきました。

名馬・火鎮の伝承を伝える版木をもとに作成された碑

それは奈良時代。この地にあった朝廷の牧場から聖武天皇に献上された一頭の馬が、宮中の火事を知らせ、自ら火中に飛び込んで鎮火させたという伝説に由来します。その功績から、馬は「火鎮(ひしずめ)」の名を天皇から賜り、神馬(しんめ)としてこの地に帰ってきたそうです。そのため、今も火難除けの神様として信仰され、馬にまつわる授与品も揃っています。

左:馬のチャームがポイント『きっとうまくいく守』右上:願い事に合わせて袋の色と中に入れる勾玉が選べる『叶・勾玉守り』右下:SNSアカウントを守る『SNS炎上除御守』

これからも参拝者を笑顔に

宮司考案の特別な御朱印や授与品、ワクワクする境内装飾をきっかけに、今では国内外から参拝客が訪れるようになった「玉田神社」。宮司の野口さんは、多様な参拝者との出会いの中で、さまざまな気付きを得ているそうです。

たとえば、車いすに乗った女性が参拝された際、駐車場から階段上の境内へ車いすを運ぶお手伝いをしたところ、女性や同行者の方が大層喜んでくれたこと。また、近所の共同作業所の方々が定期的に参拝に来てくれること。こうした日々のふれあいから、野口さんは「自分が宮司のうちにスロープなどを整備し、車いすや体の不自由な方でも安心してお参りできる場所にしたい」という未来の目標を掲げています。

御朱印や授与品をご希望の方は、神社に隣接するこちらの入り口へどうぞ(※事前連絡がおすすめ)。

神社に息づく伝統や歴史を守り伝えながら、訪れる人の笑顔のために工夫を続ける「玉田神社」。一度足を運べばまた行きたいと心から思う、そんな思い出深い旅の目的地となるはずです。

※御朱印や授与品を希望される場合は、事前にお問い合わせの上、対応可能な日時を確認してからのご参拝がおすすめです。

■玉田神社

https://www.tamada-jinjya.com/

https://www.instagram.com/kyoto.tamatajinja/

https://x.com/JinjyaTamada

◎行事の内容は変更になる場合もありますので公式SNSで最新情報をご確認ください。

◎交通機関の場合は、京阪「中書島」駅もしくは近鉄「大久保」駅から京都京阪バスに乗り、「まちの駅イオンモール久御山」バス停下車後、徒歩10~15分。バス停前の「まちの駅クロスピアくみやま」でレンタサイクルを借りるのもおすすめです。

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