前編でご紹介した「右馬寮町」「左馬寮町」から御前通を北上し、「馬喰町」にある「北野天満宮」へ向かうコース。後編では、これらの馬ゆかりの町周辺でぜひ立ち寄りたい「馬」にまつわるスポット&京みやげをご紹介します。
北野天満宮(馬喰町)周辺のスポット
北野天満宮の東方面に位置する「大報恩寺」です。千本釈迦堂と呼ばれ親しまれる寺院で、2024年には「木造六観音菩薩像」と「木造地蔵菩薩立像」が国宝に指定されました。

「木造六観音菩薩像」は、如意輪観音坐像、准胝観音立像、十一面観音立像、馬頭観音立像、千手観音立像、聖観音立像というの6躯の像から成り立っています。そのうちの馬頭観音立像は、頭上に馬の顔をのせた仏様で、煩悩や災厄を取り除く力強さが表現されているといわれています。また、馬の守り神としても信仰されてきました。
●有職菓子御調進所 老松 北野店(ゆうそくがしごちょうしんしょ おいまつ きたのてん)
北野天満宮の東門から上七軒の石畳の道を進み、京菓子店「老松」の北野店へ。

『綾笠餅 流鏑馬』は、下鴨神社で5月に行われる葵祭関連行事・流鏑馬ゆかりの菓子です。馬に乗る射手がかぶる綾笠がモチーフで、生地の表面には双葉葵の焼き印。およそ30年前から発売されており、午年の京都みやげにもぴったりです。

右馬寮町・左馬寮町周辺のスポット
「左馬寮跡」の説明板が建つ朱雀第二小学校を背に御前通を北へ。下立売通を左へ曲がってしばらく進むと和菓子屋の「兎亀屋」があります。こちらは京都の老舗和菓子店で修業を積んだ西澤さんがご夫婦で営むお店です。

12月下旬頃からは、午年をモチーフにした上用饅頭や、前足をあげる躍動的な馬の姿をとらえた干菓子など、新春に味わいたい京菓子が揃います。

お正月は休まずオープンされるとのこと。くわしくは「兎亀屋」のInstagramをご確認ください。
※「兎亀屋」のご紹介記事はこちら
丸太町御前から丸太町通を円町駅方面に歩き、1個目の信号を左折。天神通をまっすぐ南へ歩いていくと、昭和に創業した手づくりクッキーの製造工場「藤田製菓」があります。

動物や行事をモチーフにした、かわいらしいクッキーを手作りしている昔ながらの工場です。

クリスマスや節分など、冬の行事をモチーフとしたクッキーも種類豊富。工場ではその時の在庫分から選ぶことになるので、確実に手に入れたい絵柄がある時はお問い合わせがおすすめです。
※「藤田製菓」のご紹介記事は京都いいとこウェブにて2026年1月9日(金)公開予定です。お楽しみに!
「右馬寮町」「左馬寮町」から御前通を北上し「馬喰町」の北野天満宮に行きつくまでのルートは、自転車や徒歩での散策もおすすめです。午年・京都の旅はじめ。馬ゆかりの町で馬ゆかりのスポットや馬モチーフのおいしいものを、ぜひお楽しみください。
