【京都の穴場寺社シリーズ】西陣に重森三玲の庭

上京区千本出水付近も寺院が集まるエリア。

その一角にある「光清寺」(こうせいじ)は、宮家との関わりも深い禅寺です。

モダンな庭園で知られる作庭家・重森三玲作の2つの庭園があります。

庫裏前の「心月庭」

本堂前の「心和の庭」は非公開なので隙間から。

山門入って左手にあるのが弁天堂。

今は写真になっていますが、牡丹の花と蝶と猫の描かれた絵馬が掲げられています。

「浮かれ猫」と呼ばれ「出水の七不思議」のひとつに数えられています。

江戸時代、この周辺は遊里「五番町」があったそうです。

ある日、三味線の音につられ、絵馬から抜け出した猫は女性の姿に化けて踊り舞ったといいます。

これを見ていた人が「浮かれ猫だ」と言いはやし、

それを不快に思った時の住職が猫を絵馬に封じ込めてしまったそうです。

その夜、住職の枕元に絵馬の猫の化身だという身なりを整えた武士が現れ、

「この不自由で耐えられない。今後はこのようなことをしないので許してほしい」と嘆願。

猫を哀れに思った住職は、その封を解いたといいます。

その後、猫がまた抜け出すようなことはなかったものの、

この話が世間に広まり、諸芸上達祈願にと

祇園や島原の舞妓さんなどが参拝に訪れるようになったとか。

この絵馬のそばには解説文も置かれています。

当時のこのエリアの時代背景、仏教的視点などをふまえた解説はとても興味深いものがあります。

ぜひ参拝してご一読ください。

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