京都いいとこマップ11・12月号でご紹介した龍穏寺。京都府南丹市にある有名な紅葉名所ですが、南丹市にはほかにも紅葉スポットが点在しています。
そのひとつが南丹市の日吉町にある多治神社(たじじんじゃ)。龍穏寺のほうから府道19号を走り、日吉ダムのそばを通ってさらに北上したところにあります。この鳥居が目印。
慶雲年間(704~708)の創建といわれ、清流・深山川に沿うように境内が整備されています。昭和60年には神社の森一帯が文化財環境保全地区に登録されたそうです。深山川沿いは紅葉並木。
深山川では岩肌も露出し、ところどころ荘厳な雰囲気を醸し出しています。
苔も生き生きしていますね。
茅葺きでしょうか?参道脇の雰囲気のある建物。何に使われるものなのでしょう。
現在の本殿は京都府の有形文化財で丹波最大級の二間社流造り。宝暦5年(1755)の建築で、播州三木の藤原秀忠氏によるものだとか。
播州三木といえば鋸、鉋、小刀などを製造する伝統的な金物のまち。安土桃山時代に三木城が秀吉に攻められ落城。荒廃したまちを復興するために大工職人が集まったことが、こうした大工道具の発展につながったといわれます。そのまちで腕をふるった職人さんだったのでしょうか。緻密な彫刻。見ごたえあります。
境内のあちこちにある紅葉の色づきは木々によって差があるものの、全体としてはまだまだ三~四分くらいではないでしょうか。
深山川のそばなので、空気はひんやり、清涼感ばつぐんです。あたたかい恰好でご参拝ください。
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