【京のこたび番外編(後編)】清水寺に残る幕末エピソード

京都いいとこマップ(2017年5・6月号)京のこたび「幕末」編で、誌面に少ししか掲載しきれなかったものをど~んとご紹介します。京都ツウになれる情報かも!(前後編)

観光名所「清水寺」に行くと、朱色の仁王門を見上げ、胎内巡りをし、清水の舞台で景色を眺め、地主神社にお参りし、音羽の滝でどれにしようか迷う…そんな黄金ルートを進む方が多いのではないかと思います。

もし2017年4月29日~5月7日に行くことがあるならば、本坊塔頭寺院「成就院」をルートに含んではいかがでしょうか。通常非公開ですが、春と秋に特別公開が行われます。春の日程は2017年4月29日~5月7日。

なんといっても見どころは名勝庭園。江戸時代初期の作庭で、通称「月の庭」といわれています。借景式・池泉鑑賞式庭園で遠近感があり、いわれのある石の造形物も多く置かれているのが特長です。

この庭園を有する成就院は、幕末エピソードの残るお寺としても有名です(くわしくはいいとこマップをみてね)。その主役が当時の24代住職・月照と、25代住職・信海。彼らは兄弟であり、かつ勤皇僧でもありました。

そんな彼らの足跡を感じられる場所、それがこの3つの石碑です。

清水の舞台などを拝観するために拝観料を納める受付所。ちょうどその建物に背を向ける形で左折すると本坊北総門がありその先にこの石碑が建っています。

これらは月照と信海の辞世の句。そして、月照らと同じ志を抱いていた西郷隆盛が月照の死を悼んで送った弔いの詩碑なのです。成就院は特別公開中でないと門前までしかいけませんが、この碑は清水寺開門時なら見ることが可能です。

清水寺に行った際は、受付へ行く前に少し立ち寄って幕末の歴史に思いをはせてみてはいかがでしょうか。

京のこたび「幕末」編をみる
※掲載情報は2017年3-4月頃取材したものです

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