京都の老舗青果店がつくる栗サンド

JR綾部駅から歩いて10分ほど。古いお店が点在し、昔ながらの味わい深いまちなみが広がるところに「オサトマーケット八百仁」さんはあります。明治時代に創業した八百屋さんで、現在は幅広い食料品を揃えるまちの商店として営業。学校給食にも食品を届けるなど、地域密着のお店として親しまれています。

写真は2022年夏の取材時。その後店舗改装されました。

そんなローカルな八百仁さんを目指して遠方から足を運ぶ人もいます。その方々のお目当てはおおむね「サンドイッチ」。

卵焼きフライを海苔で巻いたり、エビフライが着物を着ているみたいに巻いたり。フルーツサンドもミックスタイプもあれば、一種類をどん!とダイナミックに挟んだタイプもあったり。そのほかにも、カップタイプのフレンチトースト、マフィンサンド、とんかつサンドと定番から個性派まで種類豊富なサンドイッチに目移り!店の奥の厨房で作っているので「辛子抜いてな~」なんていうお客さんの要望にも柔軟に対応されています。

青果店として創業した八百仁さんがサンドイッチを作り始めたのは昭和44年。現在90歳の店主の妻がサンドイッチについて勉強し、つくり始めたことがきっかけとなりました。当時はサンドイッチそのものがメジャーではない時代。見た目も味もひと工夫凝らしたサンドイッチは地元でたちまち評判になったそうです。

秋の人気は「栗サンド」。綾部産の栗を店で剥いて炊いています。パンは焼いたタイプと揚げたタイプがあり、揚げたタイプのほうにはカレー粉という隠し味。

栗サンドは例年9月~11月頃

ちなみに栗サンドを撮影する時にお皿の下に敷かせてもらったのはオリジナルロゴ入りの包装紙。昔つくったまま眠っていたものだそうです。そんな貴重な包装紙を背景に使わせていただきました。(在庫がなくなれば新バージョンに切り替えになるそうです。おそらくもうなっているかと!)

ちなみにサンドイッチ大集合の写真はこんなふうに芝生で撮影。

綾部駅ではレンタサイクルも借りられます。これからの季節、サンドイッチを買ってピクニックするのもおすすめですよ。

京都いいとこマップを読む(2022年秋号)

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