2015年の葵祭、雨が危ぶまれましたが無事に「路頭の儀」が催行されました。
今年は京都御苑を出発し、下鴨神社に到着した一行の様子が垣間見られる
下鴨神社の鳥居前の様子をレポートしたいと思います。
この場所は、行列が社頭の儀に移るまで1時間前後移動することができません(トイレも行けない)。
なのでおすすめはしませんが、路頭の儀を終えた面々の様子を見学できる貴重なポイントのひとつです。
路頭の儀で糺の森を抜けたら、社頭の儀に参列する人々は鳥居前に残り、
それ以外の人は社殿西側のほうに抜けていきます。馬に乗っている人々もここでいったん降ります。
手を差し伸べる平安ジェントルマン。
葵祭では2台の牛車が巡行します。その一つ目が藤の花を飾り付けた牛車。
やはり牛車が登場すると、見物客も盛り上がりますね。
牛車は西側エリアに向かうので、ここで方向転換を行います。
「おしておしてー」「曲がるよ曲がるよー!」と牛さんと男性陣が協力しあって牛車は方向転換。
まさに葵祭の「辻廻し」。これには見ている方も思わず力んでしまいました。
見物客から「がんばれ…!」「がんばって!」と声援がとびます。
こちらは葵祭の主役・勅使代の乗っていたお馬さんです。
こんな一幕もありました。下鴨神社に到着し、乗せていた人を下した一頭の馬。
その馬に同行していた方が「がんばった、がんばったね、長かったね」と馬をなでて労わっていたのです。
抱きしめてくれるその人に、馬も寄り添っているかのよう…。
大きなお祭りを支える人々には、当日までにいろんなドラマがあるんでしょうね。
そして女人列がやってきて、葵祭のヒロイン斎王代の乗った腰輿(およよ)が鳥居前で降ろされます。
2015年の葵祭斎王代は、シライ電子工業の会長夫妻のご長女で
客室乗務員をされているとのこと。斎王代をおろし、無人となった腰輿はいったん休憩…
そうして鳥居前に集結した一行は衣装をなおしたり、汗をぬぐったり。
巡行中はおすまし顔の女性陣にも笑顔が見られ、和やかなムードでした。
そうして準備が整ったら社頭の儀にうつるべく、列をなして鳥居の奥へ移動。
社頭の儀のあと、糺の森西側エリアにて「走馬の儀」を行い、加茂街道を通って上賀茂神社へ向かいます。
下鴨神社境内は、少しだけ屋台が出ていたりもしました。
下鴨名物「矢来餅」「みたらし団子」をはじめ、葵祭記念切手の販売や
ローソンの出店(ブルーシートがひかれて、その中で食事できるようにしていました)もありました。
下鴨神社での路頭の儀が終わったあとは、走馬の儀を見るべく待機する人や
下鴨神社の外に出て加茂街道にうつる人、お昼ごはんを食べに下鴨の商店街の方へ向かう人などさまざま。
派手なにぎやかさはありませんが、おいしいものを食べて、新緑を愛でて、歴史ある行事を見学する…。
葵祭観覧、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
2016年の葵祭は5月15日が日曜日のようなので、
平日行けないのって人はチャンスですよ!!
≪葵祭について≫
▼役立つ見どころ案内つき 葵祭巡行マップ
https://kyoto.graphic.co.jp/pickup/season/2012/05/theme2/index.html
▼美しい葵祭行列の見どころ解説 写真付き
https://kyoto.graphic.co.jp/pickup/season/2012/05/theme1/index.html
▼15日だけじゃない、葵祭の多彩な行事
https://kyoto.graphic.co.jp/pickup/season/2012/05/theme3/index.html
▼観覧ついでに寄りたいお店 下鴨編
https://kyoto.graphic.co.jp/pickup/kotabi/newyear/index.html
▼観覧ついでに寄りたいお店 京都御苑周辺編
https://kyoto.graphic.co.jp/pickup/kotabi/handwork/index.html
▼観覧ついでに寄りたいお店 上賀茂編
https://kyoto.graphic.co.jp/pickup/kotabi/2011/09/index.html
▼葵祭の交通規制
http://www.pref.kyoto.jp/fukei/kotu/kisei_k/rinji_kisei/documents/0428_1.pdf