地下鉄鞍馬口駅の近くで、応仁の乱発祥の地と知られる御霊神社。
5月1日~5月18日には「御霊祭」が行われます。
国宝の洛中洛外図屏風にも描かれた、平安時代から続く祭礼です。
最終日に行われるのが「渡御の儀」。
3基の剣鉾、牛車、3基の神輿などが氏子地域を巡行します。
12時半頃、伏見城から移築されたと伝わる南門前で太鼓奉納。
そのころの境内は出発を待つ3基の神輿と担ぎ手の人々とその家族。
神輿のルートはじぐざぐルート。鞍馬口通から加茂街道に出て
室町通や新町通を経由しつつ、北大路・北山かいわいをじぐざぐ。
そして今出川通へ行きつけば、今出川門から京都御苑に入り、
京都御所の朔平門前で神輿を差し上げます。ここに行きつく予定時刻が16:50頃です。
そうして京都御所を後にすれば、次は寺町通・河原町通などを経由して、
出町の商店街「桝形商店街」アーケード内を巡行。これが18時20分頃の予定です。
そうして寺町通を北上しつつ19時半頃に境内へ戻り、社殿前で神輿の差し上げ。
京都御所へ向かうのは、江戸時代、神輿を天皇や皇太子にごらんいただくのが慣例となっていたから。
明治維新以降途絶えていた慣例でしたが、平成21年に御苑への巡幸として復活しました。
御所や商店街、加茂街道といろんなロケーションに神輿が向かうのも、
渡御の儀の見どころですね。
さてこの3基の神輿。小山郷、今出川口、末廣会の順で門より登場しました。
南之御座 小山郷
安土桃山時代、後陽成天皇から仙台の使っていたご鳳輦を賜り神輿としたもの。
北之御座 今出川口
江戸初期、後水尾天皇即位時に先代(後陽成天皇)のご鳳輦を賜り神輿としたもの。
平安時代の古式にならっており、南之御座と北之御座は同形。
中之御座 末廣会
明治時代に加わった神輿。神輿本体は江戸中期につくられたものといわれています。
南之御座と北之御座は「ホイトホイト」という掛け声がなされるのに対し、
中之御座は「えらいやっちゃえらいやっちゃ」という掛け声。
近くで見る神輿は迫力がすごい。担ぎ手のパワーもすごい。
御霊神社では、6月には夏越の大祓式、8月には例大祭、
毎月18日にはさえずり市などの行事があります。
下鴨・上賀茂神社、大徳寺などに近いエリアです。
一緒に足をはこんでみてはいかがでしょうか。
■御霊神社について
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