琳派誕生400年記念祭の2015年、いよいよ明日10月10日より
東山七条の京都国立博物館にて「琳派誕生400年記念 琳派 京(みやこ)を彩る」がスタートします!
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※琳派とは?
日本美術の様式のひとつ。
直接の師弟間で受け継がれてきた流派ではなく、
芸術家が過去の作品をリスペクトしたことで、自身の作品にそれを取り入れ
自分の芸術として発展させていったことで
世代を超えて共通するスタイルが受け継がれるに至りました。
これを近代に入って「琳派」と呼ぶようになったのです。
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琳派のはじまりは、江戸初期頃に活躍した本阿弥光悦・俵屋宗達。
その後、尾形光琳、坂井抱一などの芸術家が「琳派」に名を連ねています。
「琳派400年」とは、創始の本阿弥光悦が徳川家康に京都洛北・鷹峯の地を拝領し
工芸をなりわいとする縁者を集め芸術村を作った年から数えて400年になるということ。
琳派は現代でも人気のアートですが、今まで京都で本格的な展覧会はなかったそうです。
絵画・書・陶芸、染織・・・多彩なジャンルの琳派作品に出会える「琳派 京(みやこ)を彩る」。
そのプレス内覧会にいってきましたので、いいとこ的見どころをピックアップしてみました!
■3つの風神雷神がやってくる!
琳派の作品として有名な俵屋宗達筆の「風神雷神図」に続き、
尾形光琳・酒井抱一も「風神雷神図」を描いているんですね。
・国宝 風神雷神図屏風/俵屋宗達筆(建仁寺) <展示期間:10/10~11/23>
・重要文化財 風神雷神図屏風/尾形光琳筆(東京国立博物館) <展示期間:10/10~11/8>
・風神雷神図屏風/酒井抱一筆(出光美術館) <展示期間:10/27~11/23>
会期前半、酒井抱一の風神雷神図屏風は展示されていませんが、
風神雷神図屏風と表裏をなしている作品「夏秋草図屏風」が
宗達と光琳の風神雷神図屏風とともに展示されています。
■全長約13m一挙公開!
「まるでアニメーション」とも称される「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」。
琳派の創始である本阿弥光悦が書を、下絵を俵屋宗達が描いたといいます。
地上の鶴が飛び立ち、海の上を飛び、再び地上へと…
その連続した躍動感ある動きがアニメーションのようだと比喩される理由。
全長なんと13.56m。リズミカルな鶴の様子、書とのコラボレーション。
観る人をワクワクさせる作品だと思います。
■公式キャラ「とらリン」デビュー
10月10日、京都国立博物館公式キャラクター「トラりん」がデビューします。
京都国立博物館の館長さんが名付け親。本名「虎形 琳ノ丞(こがたりんのじょう)」。略して「トラりん」。
モチーフは江戸時代絵師・尾形光琳の「竹虎図」。
豊かな表情が魅力的なトラの絵なんですが、本展会場の1階に展示されていました。
こちらもお見逃しなく!
ちなみに「トラりん」、愛嬌ある動きでプレス内覧会でも大人気!
グッズも発売されています。オフィシャルサイトでも購入可能。
売り上げの一部は文化財保護基金に寄付。
後姿もかわいらしかったです。
■ワークショップを毎日開催!
期間中、ミニワークショップ「琳派デザインに挑戦!」が毎日開催されます。
スタンプを使って扇や団扇をデザインするワークショップのようです。
10時45分~15時45分(最終受付15時30分)。
■刀剣好きも必見、薙刀直し刀(名物 骨喰藤四郎)
琳派の創始である本阿弥光悦。
この本阿弥家は、刀剣の「研磨」「浄拭」「鑑定」が家業だったそうです。
今回の展示会では、光悦の時代の本阿弥家の活動が分かる作品も展示されるとのこと。
そのゆかりのひとつとして、≪薙刀直し刀(名物 骨喰藤四郎)≫が展示されています。
京都国立博物館の近く、豊国神社蔵の刀です。
■「琳派 京(みやこ)を彩る」開催概要
会期 :2015年10月10日(土)~11月23日(月)
会場:京都国立博物館 平成知新館
開館時間:9時30分~18時(最終入館17時30分)
※ただし会期中の毎週金曜日は20時まで(入館は19時30分まで)
休館日:月曜日 ※祝日の場合は翌火曜日休館
交通アクセス: http://www.kyohaku.go.jp/jp/riyou/access/
本展 公式サイト: http://rinpa.exhn.jp/
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なお、博物館のある東山七条エリアは、京都いいとこマップ(2015年9-10月号)で特集中。
https://kyoto.graphic.co.jp/pickup/kotabi/higashiyashichijo/index.html
博物館周辺のマップとともに周辺の琳派や芸術スポット、
そのほかのミュージアム情報、おすすめのベーカリーなどを掲載しています。
京都国立博物館で展示を楽しんだ後、巡ってみてはいかがでしょうか。
PC&スマホでも全頁フルカラーでご覧いただけます。
https://kyoto.graphic.co.jp/library/index.html