鞍馬の火祭り2011

「鞍馬の火祭り」を見たのは今から数年前のこと。
暗闇の中、松明の火に浮かび上がる神輿の様子を人ごみの隙間から目を凝らし見る…。
祭りにも人の多さにも圧倒されて、当時のわたしには撮影する余裕がなかったですよ(・・;)

10月22日、日中は「時代祭」ですが、夕刻からは「鞍馬の火祭り」。

鞍馬っていうもんですから、「鞍馬寺」の祭りって思っている人がいそうですが、
「由岐神社」という神社の祭礼です。まっすぐのびる大杉が目印の鞍馬に鎮座する神社です。

祭りの流れを簡単にいいますと…


18時、「神事にまいらっしゃれ」の合図で洛北の鞍馬にかがり火が灯されます。

太鼓を打ち鳴らしながら、「サイレヤ、サイリョウ」と幼児から若者までが街道を練り歩きます。
(サイレヤ、サイリョウは「祭礼、最良」の意味?)

20時頃、鞍馬寺の山門前の石段に松明が集合。

合図とともに注連縄が切られると、松明が石段下で焼かれます。

神輿の前で幸神の儀が行われ、石段を神輿が降ります。
(急に降りないようにと綱を引くのは女性の役目。綱をもつと安産のご利益があるそうです)。

2人の若者が神輿の担い棒にぶら下がり、逆さ大の字に足を広げ「チョッペンの儀」を行います。
(鞍馬の成人式といわれています)。

その後も諸式が終了するのは深夜0時頃。

還御は午前2時頃

鞍馬の火祭りには多くの見物客がやってきます。
「警備が甘い!けが人がでるぞ!」という警察の方々(?)の反省会を目撃してしまったほどです。(↑台詞はぼんやりとした記憶のもの)。アクセスは車ではなく、叡山電鉄をご利用ください。電車は想像を超える「超満員」だと思いますが、車は交通規制で入れません。
・・市原近辺に住んでいたころは歩きましたけどね☆(徒歩1時間くらい?暗かった!一人では歩かないで~)

鞍馬の火祭りは、娯楽的なものではありません。地域の人が大切にしている地域の人のためのお祭りです。
出店があるわけでもなく、宿やコンビニがあるわけでもなく、電車も大幅にダイヤを変えるわけでもありません。乗車できなかったら泣くにも泣けぬ状況です。
けが人を出さないよう警備も厳しいと思います。危険と判断したら電車の輸送もSTOPするようです。都会の混雑と、山里の混雑はまた違うものなのです。

小説家・志賀直哉も「暗夜行路」の中で鞍馬の火祭りを取り上げています。
国民的スター・美空ひばりも鞍馬の火祭りを舞台にした作品があるようです。
・・それだけ人を惹きつけるパワーがある祭りなんだと思いますけどね。根性とか覚悟とか準備とか、そういったものが必要なのかもしれません。

ちなみに、神輿の担ぎ手である若者たちの格好、はじめて見たとき「もののけ姫のアシタカみたいだなあ」って思いましたが、みなさんはどうでしょう?

由岐神社
http://www.yukijinjya.jp/
叡山電車 火祭りダイヤ※注意がきもあるのでいく人はよく読んで
http://eizandensha.co.jp/densya/daiya/2011_himatsuri/himatsuri2011.htm

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