たしかに。桜の木の下にいる人はみんなたいてい笑顔ですよね。でもここは人気の観光スポット。人が多くて撮影するのも大変なのでは?
大勢の観光客を避けるなら、朝の8時までに行くといいよ。
8時ですか!起きられるかどうか悩ましいですが、朝の桜並木を散歩するのは気持ち良さそうです。
そうだねえ。プライベートなら最高なんだろうけど。撮影の仕事となるともう必死(笑)
京都には本当にたくさんの桜の名所がありますよね。4月中の週末はほとんど桜を見に行っています。
それはすごいなあ。わたしは仕事でおなかいっぱいよ。
今回Kさんには今まで桜の撮影に行った中で、印象に残っている桜スポットをピックアップしていただきました。まずは「幸せの散歩道」というテーマで選んでいただいたスポット「哲学の道」ですね。
そう。桜の並木道を歩く人って幸せなオーラが漂っているでしょ。
たしかに。桜の木の下にいる人はみんなたいてい笑顔ですよね。でもここは人気の観光スポット。人が多くて撮影するのも大変なのでは?
大勢の観光客を避けるなら、朝の8時までに行くといいよ。
8時ですか!起きられるかどうか悩ましいですが、朝の桜並木を散歩するのは気持ち良さそうです。
そうだねえ。プライベートなら最高なんだろうけど。撮影の仕事となるともう必死(笑)
なるほど。さてもうひとつは「高野川」ですね。出町柳のあたりで賀茂川と合流する川です。
比叡山をバックにした京都ののどかな風景写真が撮影できる。これは高野川の西岸から撮影したんだよ。ここすごくきれいなのに観光客は少ないんだよね。
のんびりしたい人向けの桜スポットですね。
うん、のんびりできるって幸せだよねぇ。
たった1本の桜が人を黙らせる…。あるんですよね。そういう桜が。円山公園の枝垂れ桜がそういうグループに入るのかなと思いますが、ここではまず「本満寺」が挙がりました。
ここの枝垂れ桜は撮影のしがいがあったよ。どこから見ても絵になる桜。これはすごいよ。撮影した日は見事な青空で気持ちよかったな。
この桜を前にすると言葉はいらない感じ。
本当にそう思う。
もうひとつは「大石神社」です。
撮影に行った時がちょうど満月でね。人も少ない時で…おかげさまで幻想的な写真が撮れました!
濃紺の空にピンクの枝垂れ桜がとってもきれいな写真です。大石神社は大石内蔵助ゆかりの神社で、この枝垂れ桜も「大石桜」と呼ばれているんですよ。
うん、愛されている桜だよね。
このテーマは桜を撮影する際の構図とかの話ですか?
そんな感じだけど小難しい話じゃないよ。
たとえば「仁和寺」。
五重塔と桜のショットはみんな撮りたがるアングルですね。
塔は境内の東側にあって桜は西側にある。だから午前中は逆光になる。きれいに撮影したいなら午後の方がいいよ。
なるほど。御室桜は桜との距離が近くて小さな桜のトンネルをくぐっているような気分になります。
花の背丈が低いから写真も撮りやすいように感じるなあ。
さてもうひとつは「十輪寺」。市内からは少し離れた西山の地にある寺院です。
懐かしいなあ。この日はね、東山の桜を撮影しにいって、そのあと伏見のお寺へ行って、それから十輪寺へ行ったの。
おお…!まさに東西奔走ですね。「十輪寺」は通称「なりひら寺」と呼ばれています。桜の通称名も「なりひら桜」。ここは写真が3カットあるようですが…
3カットとも同じ「なりひら桜」だよ。横からのカット、上から見下ろしたカット、そして見上げたカット。1本の木で3パターンも撮影できるなんてあんまりないよね。
横からのアングルは塀から桜が乗り越えてきそうな迫力ですね。上から見ると大きな傘みたいで…。見上げてのアングルっていうのは、しゃがんで撮影したんですか?
ううん、寝転んだの。
え!いい大人がお寺拝観で寝転がるなんて…
ちがうよー!そうやって見てくださいって案内があったんだよ。
そうなんですか。お寺の縁側に行くたびに「ここで寝転べたらどんなに幸せだろう」って思っていたんですよね。十輪寺で夢かなっちゃうなあ。
そのまま眠ってしまわないようにね。
定番スポットは人気なので人も多いんですが、やはりそれだけの魅力を持っているんですよね。
まずは「祇園白川界隈」。TVロケも多い京都を代表する景観です。
昼もいいけれど、私はライトアップの時間帯がおすすめ。
夜の町家や石畳の雰囲気もいいですしね。
そう。それに雨が降っても絵になる場所。雨が降っている時の散策はちょっと大変かもしれないけど、雨上がりの桜のライトアップは最高だと思う。その光景に出会えるかどうかは運次第になるけどね。
Kさんは晴れ女だから大丈夫。
撮影の前日に「晴れて!」ってお願いしているからだよ。そりゃもう必死に。
そして「平安神宮」。岡崎は桜のメッカで花見客が多い。それでもやっぱり素敵な桜だなあって思います。
インクラインあたりとか、平安神宮周辺の桜にも圧倒されるよね。神苑に入ってからは、桜に覆われた道を歩いたり、庭園と桜のコラボレーションを眺めたり、見応えあるよね。
谷崎潤一郎の「細雪」という小説の中にも平安神宮の桜が描写されていました。文中で「紅の雲」と例えられ、4姉妹が喜びの声をあげた桜なんですよ。
へえ。読んだことないけれど、そういう話を聞くとまた見に行きたくなるね。
さて、そんなわけで4ジャンルの桜をご紹介してきました。
ほかにも紹介したい桜があるけど、京都はキリがないね。
本当に見所が多いですよね。桜の記事は京都いいとこマップの読者にも毎年喜んでもらっていますから、今年も桜の撮影をよろしくお願いします!
は~い、がんばります!