Monthly Feature 06 京の初夏の花

京のカキツバタ・ハナショウブ

初夏を彩るカキツバタ・ハナショウブはいずれもアヤメ科の植物。葉の主脈が細小のものがカキツバタで、太いものがハナショウブです。まっすぐ伸びる凛とした姿に、清々しさが感じられます。

1.大田神社 平安人も讃えた紫

大田神社の参道東側。新緑の季節になるとカキツバタが咲き誇ります。ここは「大田ノ沢」と呼ばれ、平安期頃からその美しさが讃えられてきました。歌人・藤原俊成は「恋を叶えたいという願いは、大田ノ沢のカキツバタのようになんと一途(一色)なのだろうか」と歌を詠んでいます。およそ1000年もの間、変わらずに咲くカキツバタ。凛とした美しさで人を魅了しています。
【開花時期】5月中旬頃

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2梅宮大社 大通りから徒歩3分の花園

車の行きかう四条通から徒歩3分。咲耶(さくや)池と勾玉(まがたま)池を中心とした回遊式庭園が広がります。初夏には色とりどりの花が咲き乱れ、まるで隠れた花園。「芦のまろ屋」と呼ばれる茶室と初夏の花のロケーションも、いにしえの風情が偲ばれます。ハナショウブの数は9000株。ほかにもアジサイ約110種、江戸時代頃から咲くというサツキ、スイレンも見どころ。
【開花時期】ハナショウブ:5月下旬~6月中旬頃

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3.平安神宮 八つ橋を歩いて花観賞

社殿を囲む4つの庭から成る「平安神宮」の神苑。明治~昭和にかけて活躍した造庭家・七代目小川治兵衛が作庭しました。そのうちの西神苑で咲き誇るのは、2000株のハナショウブです。まっすぐ伸びる白や紫のハナショウブ。岸から眺め歩くもよし、池にかけられた八つ橋を歩いて愛でるもよし。さまざまな角度から美しい初夏の花風景が堪能できます。
【開花時期】6月上旬~中旬頃

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4.勧修寺 古池の風雅際立つ

醍醐天皇が創建した「勧修寺」の庭園は、「勧修寺氷庭園」と呼ばれています。庭園の中心には「氷室の池」。周囲の山を借景とし、野鳥も羽を休める自然豊かな庭園です、平安時代には、氷室池に張った氷を宮中に献上。その氷の厚さを計って五穀豊凶を占っていたといいます。初夏には、池の周囲に白や紫のハナショウブ。池上にはスイレン。古池の風情を華やかに演出します。
【開花時期】6月上旬~中旬頃

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