2020.11.02
おせちの具材や縁起の品など、一つひとつ専門店へ足を運んで買い揃えるのが京都の慣習。それは正月をすっきりとした気持ちで迎えるための、心の準備でもあります。新年にふさわしい上質な品で、良き年をお迎えください。
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楽しみわけあう、どれにする
※写真はイメージです
おとぎ草子
吉廼家
よしのや季節の移り変わりを取り入れ、その時期なりの趣向で楽しませてくれる京菓子。繊細で、美しく、そこにつくり手の遊び心をぎゅっとつめて『おとぎ草子』はつくられます。タテヨコ10センチの小箱の中には、指先ほどの大きさの菓子が9つ。上用まんじゅうに黄身しぐれ、かのこや練り切りなど、どれも食べるのがもったいなくて…そんな気持ちもわけあって、みんなで楽しむ正月もいいですね。
- 北区小山東大野町54
- 075-441-5561
- 9:00~18:00
- 不定休、1/1~3休
- Pなし
- 地下鉄烏丸線「北大路」駅下車すぐ
- https://kyoto-yoshinoya.com/
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正月用パッケージの品は手土産にもおすすめ。店舗での購入以外に、HP・電話での注文が可能です。
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黒いほど、素朴でふっくら
京丹波ぶどう黒豆
黒豆茶庵北尾 錦店
くろまめさあんきたお にしきてん大粒なのに、煮炊きしてもくずれにくい京都丹波産の黒豆。その質の良さを150年以上前から世に広めてきた「北尾」の黒豆は、京のおせちに欠かせない品です。「新丹波黒」を使用した『京丹波ぶどう黒豆』は、磨いたようにつやつやで、姿もふっくら。味には黒豆そのものの甘さがあり、年の瀬になると決まって買い求めにくる方も多いとか。丁寧に炊かれたその仕事ぶりは、「マメに暮らす」縁起物にぴったりです。
- 中京区錦小路通麩屋町西入ル東魚屋町192
- 075-212-0088
- 販売9:00~18:00 喫茶11:00~17:00(L.O.)
※喫茶は準備ができ次第営業開始 - 不定休
- Pなし
- 阪急京都線「京都河原町」駅から徒歩10分
- http://www.kitaoshoji.co.jp/
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瓶入り(150g)のほか、真空パック入りもあります。店頭での購入以外に、HP・電話での注文が可能です。
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元旦に願いを込めて、一服
大福茶
竹村玉翠園
たけむらぎょくすいえん一年の無事と健康を願って、元旦に「大福茶」を飲むのが京都の正月。食後の一服というわけではなく、雑煮を食べる前に飲む縁起物です。平安時代に天皇の病いを癒した故事を起こりとするなど、言い伝えにも諸説あります。「竹村玉翠園」の品は、その伝統にならって誰もが楽しめるように、煎茶に結び昆布と小梅をひと揃え。茶の旨み深く、飲めばきっと福々とした気持ちになるでしょう。
- 左京区吉田本町26-9
- 075-771-1339
- 075-771-6686
- 9:00~19:00
- 日・祝休、1/1~3休
- Pなし
- 市バス「京大農学部前」バス停下車すぐ
京阪鴨東線「出町柳」駅から徒歩14分 - http://www.gyokusuien.com/
- info@gyokusuien.com
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美しい掛け紙の箱入り。店頭での購入以外に、電話・FAX・メールでの注文が可能です。販売は1月中旬頃まで。
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形だけではない、箸選び
御祝箸
市原平兵衞商店
いちはらへいべいしょうてん両細の箸は「ハレ」の箸。片側は人が使い、もう一方は神様が宿ると伝わる形です。箸袋にも向きがあり、京都では水引が付いているほうが上。また来客用の箸袋は幅が少し狭く、関東では水引きが下に…創業1764年の老舗が伝えるのは、箸にまつわる様々な文化。聞けば祝箸にもいろいろあり、九州の一部では剪定した栗の枝を使うとか。箸選びひとつとっても奥深いものがあります。
- 下京区小石町118-1
- 075-341-3831
- 075-341-3832
- 10:00~18:30、日祝11:00~18:00
- 不定休、1/1~3休
- Pなし
- 阪急京都線「烏丸」駅から徒歩5分
地下鉄烏丸線「四条」駅から徒歩7分 - https://ichiharaheibei.com//
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箸と箸袋は別々で販売。店頭での購入以外に、電話・FAXでの注文が可能です。重箱の取り箸の箸袋には「組重」などと書きます。