京のこたび

2018.11.01

京のこたび:塔と紅葉を訪ねて 木津川市

京都府の南端で奈良の都と接し、奈良時代には恭仁(くに)京という都も置かれた木津川市。歴史深い神社仏閣も多く、府内では京都市に次ぐ数の国宝・重要文化財を有しています。秋には秘宝・秘仏特別開扉や木津川アートという人気イベントも実施。そんな歴史的な町の紅葉散策へご案内しましょう。

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木津川市へのアクセス
  • 京都駅→JR奈良線で約35分(快速)→木津駅 ※加茂駅は木津駅で関西本線(大和路線)に乗り換え約6分
  • ●木津川市コミュニティバスについて
  • ・当尾線(岩船寺・浄瑠璃寺方面)は加茂駅東口発、奥畑線(海住山寺方面)は西口発
  • ・浄瑠璃寺〜岩船寺200円、加茂駅東口〜浄瑠璃寺400円(岩船寺300円)、加茂駅西口〜海住山寺口 200円
  • ・『1日フリー乗車券』(400円)は加茂駅前東口駐車場、JR加茂駅の案内所(土日は「ふるさと案内・かも」、 10/27〜11/4は木津川市観光協会 臨時観光案内所が開設)なで販売
  • ・当尾線は凍結、積雪時は運休 ・奥畑線は平日のみ運行

1岩船寺
境内の奥には室町時代の再建と伝わる重要文化財の三重塔。朱塗りの塔と木々が織り成す風景で、目を楽しませてくれます。屋根の下にある隅鬼(すみおに)にも注目
「石仏の道」を歩いて移動するのもおすすめ!(MAP-C)

2浄瑠璃寺
山門をくぐると、清らかな空気に満ちた平安時代の浄土式庭園。池を中心に、東側の三重塔には薬師如来、西側の本堂には阿弥陀如来を安置し極楽世界を表現しています。

3海住山寺
高さ17.7mの五重塔は鎌倉時代の建築。初層内陣の扉には梵天(ぼんてん)などが描かれています。初層屋根下には裳階(もこし)という全国的にも珍しい構造物が。
石仏の道を歩こう

木津川市加茂町の当尾(とうの)地区は、古来、南都仏教の影響により修行僧の庵(いおり)や行場(ぎょうば)が設けられ、鎌倉後期~室町時代には磨崖仏(まがいぶつ)も多くつくられた地域。今も山中に残る石仏をハイキング気分で巡ることができます。岩船寺から浄瑠璃寺へ向かう、比較的気軽な散策コースをご紹介しましょう。

  1. 一願不動 願い事をひとつ一心に願えば叶えてくれるという不動明王立像
  2. わらい仏 観音菩薩と勢至菩薩を従えた阿弥陀仏。そばには「ねむり仏」という仏像も
  3. カラスの壺二尊 カラスの壺と呼ぶ礎石のそばにある阿弥陀如来坐像と地蔵菩薩立像の磨崖仏
  4. あたご灯籠 珍しい形の石灯籠が見えたら舗装路に出ます
  5. 藪の中三尊磨崖仏 地蔵菩薩・十一面観音・阿弥陀如来の三尊磨崖仏で当尾最古級
  6. 所要時間約40分(約1.7km)

10~11月には市内10スポットの特別公開(期間は場所によって異なる)、11/2~4にはまち歩きツアー・周遊バスの運行など様々なイベントが開催されます。
くわしくは木津川市観光協会0774-73-8191(水曜は0774-75-1216/木津川市観光商工課)
http://0774.or.jp/

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